思考回路Zero

思考回路ゼロなブログです。

乾徳山日帰り登山の巻

8月は奥秩父山梨県乾徳山
標高は2,031mあり、日本二百名山、名峰の多い山梨県の中でも山梨百名山に数えられています。

写真は乾徳山頂直下の鳳岩(おおとりいわ)↑


国道140号、徳和入口T字路付近。この辺りはコンビニが無いので、新隼橋北Y字路まで車を走らせる。ここにファミリーマート塩山小屋敷店がありました。飲料と食料を調達し、併せて下山後に立ち寄る予定の恵林寺はやぶさ温泉の位置を偶然にも確認することができました。
教訓1:立ち寄るコンビニは調べておくか、早めに調達しましょう

5:50 徳和駐車場

予定より30分くらい遅れたが、無事に駐車できた。残りあと3台だった。入山準備しているとすぐに満車になり、あと20分遅かったら下のグランドに駐車することになっていた。準備して6時43分、登山口に向けて歩きだす。

ちなみにここの駐車場近くにきれいなトイレがあります。雲一つない良い天気です。

6:50 乾徳神社

ここで登山の無事を祈る。

6:57 登山口分岐

何故かここを左に進む

その結果、まったく別の山に登り始め、様子がおかしいので、いったん引き返す。
教訓2:看板を信じましょう

7:14 ガイドマップの看板

右に進んでから左に進路をとるようだ。

7:25 乾徳山登山口


やっとスタートラインに辿り着きました。やれやれ。

7:46 樹林帯

登りはじめはなだらかな緩斜面。樹林帯の中を歩いて行きます。

8:17 樹林帯

木々が陽射しから守ってくれています。

8:18 駒止

ここまでは馬で上がれる斜面。ここから傾斜がきつくなる予感。

8:55 錦晶水


水場。持ってきたコップで飲んでみた。
冷たくて美味しいお水でした。
ここの水場は枯れていることもあるそうだが、昨夜の雨で水量は十分でした。それは、ここが銀晶水ではなく錦晶水だったからで、いつの間にか銀晶水は通過していたようです。序盤に現れる水場=銀晶水と思っていたので、ずいぶん遠いなぁ、と感じていました。
看板はちゃんと読もうね!

9:00 樹林帯


水場から少しあがると、また樹林帯入ります。下は苔がたくさん。この山の登山道は道幅が広くて歩きやすい。(コロナ禍なので距離を開けて)会話しながらの登山に向いています。

9:05 草原帯

樹林帯を抜けると一時、草原に出て、ここから乾徳山がその姿を現す。

あれが目指す頂。

9:08 国師ヶ原十字路


この山の登山道は8の字になっていて、ここが交差する場所。左に100mくらい進むと無人の高原ヒュッテという避難小屋があり、バイオトイレが併設されているそうです。

我々のルートは8の字を逆向きのS字に往復するルートなのでここを直進します。

9:16 白樺帯


木々も低くなり、陽射しが届くようになってきた。

9:22 お花畑


黄色いお花が群生してる一帯がありました。

9:30 月見岩


ここでしばし休憩

草原帯から振り向けば、いつでも富士山が見えます。
富士山、高いなぁ。

9:38 草原帯

草原帯に入り、陽射しはまだ夏!暑すぎる。
飲料の残りが危ぶまれる。

だが再び、乾徳山山頂が姿を見せて鼓舞してくれる。

10:15 苔

10:18 急峻な斜面


傾斜はきつく、岩はだんだん大きくなってきた。

10:22 鎖場


最初の鎖場。鎖が新しいので滑る。
鎖をあてにせず、なるべく3点支持で登ります。
こういうのが楽しい。

10:35 髪剃岩右手の岩場


髪剃岩は先客が行き来して占有していたのでスルー。
髪剃岩右手の岩場は鎖も無く、断崖に面しているので高度感がある。が、恐怖感は無い。北岳の八本歯のコルを思い出した。
これを越えると、狭い下りのハシゴをすり抜けて進みます。

10:39 カミナリ岩


想像していたより小さく感じたカミナリ岩。
カミナリ岩は二段になっていて、一段目を登った先の二段目は谷側に傾斜しているので、注意が必要です。
一段目を登った踊り場のところで下山者と交互通行になり、少し時間を要した。

10:48 胎内岩

11:06 鳳岩(おおとりいわ)


いよいよおでまし、ラスボスの鳳岩!
本日のメインイベントの始まりです。


直登せず、迂回するルートもあります。

(今思えば、迂回路を確認してから、鳳岩に挑むべきだったか!?初めて来た山だったし。)


下のほうは一枚岩でクラックもないので、取り付くのが難しい。序盤は鎖を頼りに岩に取り付く。

剱岳カニのタテバイのほうが、ゴツゴツしているぶん取り付きやすい気がする。スケールはだいぶ違いますが。


上から見下ろすとこんな感じ

う〜ん、20mもあるかなぁ?

11:13 乾徳山山頂 2,031m


雲が少し出てきてしまったが、南に富士山頂、北に甲武信岳、東に雲取山…360度ビューでした。

11:47 山頂珈琲


いったん山頂を後にしたが、団体が下りてきたので、再び山頂に戻って珈琲を飲むことにした。
久しぶりに使うガスバーナー横の金具を触って火傷する始末。
教訓3:冷めてから触るか軍手をはめましょう。


山頂で珈琲を飲んで、着替えたり、下山の支度をしたり、昼寝したり…。まったりしてから下山開始。

12:22 遭難気味

だが、彷徨う。

ピンクテープを頼りに進むのだが、岩場のはずの登山道が苔帯で足元がフカフカすぎる=踏み固められていない。「山頂に戻って直登した鳳岩を直降するか?」脳裏をよぎったが、あの「迂回路」の看板に楽に出たい気持ちが優先する疲労感。
現在地を確認しようにも、電波圏外でそれも叶わない。地図も持ってない。もちろんコンパスも持っていないのだが南に向かうはずなのに北に向かっている感覚がしている。私自身も乾徳山までは情報収集してきたが、以北に関しての予習はまったくしてこなかったし。
教訓4:できれば地図は持って入山しよう

12:42 乾徳山北峰 2,016m


何度か登りなおしているうちに乾徳山北峰に到着す。
登山計画書には予定していた頂だったが、乾徳山頂で時間を使ったので計画から外したのに意図せず辿り着いてしまった。結果的に縦走す。
ココが北峰ならば、逆のルートに向かうのが正解なのだと理解する。出会ったソロの登山者に道を聞くと、どうやらバリエーションルートを辿っていたようだ。

12:49 登山道復帰


ルート復帰して精神的に安堵した。だが、ここを左に下りることに違和感が…。

13:13 激坂


待っていたのは往路の富士山を眺めながらの登山道ではなく、ガレた急峻な下りでした。
教訓5:看板になんて書いてあるか読みましょう


眺望もなく、ただひたすらに国師ヶ原十字路を目指して下ります。

まだかなぁ

14:00 高原ヒュッテ


あぁ、疲れた。
結果的にS字のルートではなく、9の字のルートで歩いてきてしまった。
小屋のトイレは清潔に保たれていました。利用の際は登山靴を脱いでスリッパに履き替えます。


ここで再び珈琲タイム!ココアを飲もうとお湯を沸かす。

このあと、沸いたお湯をすべてこぼしてしまう失態。
教訓6:ガスストーブの脚はしっかり開いて使いましょう

14:30 錦晶水2

下山分の水分を補給できた。水場の有難さを実感した。
教訓7:水分の重さを背負うリスクより、山中で水分無くなるリスクの方が高い

16:00 徳和駐車場

登山口を間違えるし、下山道も間違えた(あとでわかったことだが、看板がぶっ壊れて下に落ちてて下山口はわからないそう)、火傷はするし、沸かしたお湯をブチまけるし、失敗の多かった山行でしたが、乾徳神社のご利益あってか、何とか無事に下山して来られました。34,000歩
すでに2台しか停まっていない駐車場。御朱印帳を持ってきたが、恵林寺は間に合わなくなってしまった。

16:35 はやぶさ温泉


アルカリ性単純温泉 はやぶさ温泉にて疲れを癒す。
入浴後は受付で販売していたシャインマスカット、桃、ゴーヤなどを購入。地元農家さんから仕入れていると思われる野菜、果物が激安でした。


総評:乾徳山は樹林帯→草原帯→白樺帯→草原帯→岩稜帯…と標高が上がるにつれて変化する表情豊かな山でした。幾つもの奇岩、鎖場、お花、苔…がそれらをさらに魅力的に彩ります。次回は9年後の2031年に登りたい山です。
やはり私は脚だけで登る登山より、四肢を使って岩峰を(よじ登る感じの)登攀する登山が好みのようで、鳳岩、カミナリ岩はときめきました。大キレット剱岳カニのタテバイ、北岳の八本歯にコルを懐かしく思い出しながら登ってました。
また、今回はすべて登山計画どおりにいくものではないと改めて教えられた登山でした。過去に天候や体調、進捗、ルートの難易度によって計画を変更したことはありましたが、迷ったのは(しかも電波圏外で)初めてで準備はしっかりして行きたいと思います。
名山が迷山にならないように!


バックパックはすべてのチャックを全開にして乾かす

汚れをきれいめな雑巾で拭き取り、乾いたら防水スプレーを吹きかけてメンテナンス完了です。