思考回路Zero

思考回路ゼロなブログです。

北アルプスの女王 燕岳 日帰り登頂の巻

わくわくする。
何故ならば久しぶりの北アルプスなのだから。
登山を再開した今年5月からの山登りは、今日この合戦尾根を登りきるための脚づくりのトレーニング。それと長らく使っていなかった登山道具の点検ならびに新調した登山靴の靴慣らしという位置付け。

5:38 安曇野市営第二駐車場

駐車場の少し手前に今朝5時時点の第一から第三駐車場の空き状況の看板があり、すべて「空」の文字だったので第一に入車した。だが、ちょうど満車になった感じだったので、すぐ下の第二に入り、三段ある第二駐車場の二段目に入庫。二段目最後の一台だった。間もなく三段目最後の一台で満車となって、後から入ってくる車は第三駐車場に戻っていった。平日なのにすごい人気の山なのがよくわかる。ナンバーを見れば、長野、長岡、横浜、静岡…いろんなところからここに集まってきている。


ザックに食料や飲料を詰め込んで、登山靴に履き替え、装備を万端にして第一駐車場のトイレへ。
あとからわかったことだが、中房温泉登山口にきれいなトイレがあります。そんな記憶はあったのだが、昔すぎて記憶が遠い。以前は中房温泉の登山口のすぐ近くに車を停めたような気もするのだが…。

6:30 中房温泉燕岳登山口

中房温泉入口にあるポストに登山届を投函して、中房温泉燕岳登山口から入山する。

登山口は結構賑わってます。朝食をとったり、靴紐を結び直したり、ザックからストックを取り出したり、トイレに寄ったり、入山の最後の準備をします。

登山口にあるトイレ。清潔なトイレで手も洗えます。笑。手を洗えるのは当たり前じゃあないのです、山中では。

7:04 第一ベンチ

序盤は樹林帯。木陰の中を歩いていきます。
入山して30分、1km地点にある第一ベンチに到着。

意外と空いている第一ベンチ。少し降りると水汲み場があるみたいです。降りて見に行く体力は温存したいので行くことはなかった。

7:34 第二ベンチ

第一ベンチから30分、1.7km地点の第二ベンチに到着。少し早い気もするが、なかなか良いペースに思える。

第二ベンチは意外と混んでた印象。

8:09 第三ベンチ

ここが、ちょうど中間地点


この辺りから、北アルプス三大急登、合戦尾根が本領を見せ始める。

8:55 富士見ベンチ

4つめのベンチは「第4」ベンチではなく「富士見」ベンチ。視界が開けていたならここから富士山見えるのかな?

合戦尾根は急勾配なのだが危険は感じない。
前日の雨で濡れた木の根に足を滑らせないように気をつけること、急峻な勾配に合わせて高度を早く上げ過ぎないようにゆっくり登ることに注意すれば身体は高度順応できます。

9:20 合戦小屋まであと10分の看板

9:27 合戦小屋まであと5分の看板

9:32 合戦小屋

入山からおよそ3時間で合戦小屋に到着。

ここで名物なのがスイカ🍉一切れ500円。あれ?前回は800円だった気がする…値下げしたのかな?
イカも塩も身体に染み渡る!

なんやかんやで長居をしていまい、結果的に私が合戦小屋を出発したのは10:15。相方はここから5分登ったところで待ってくれています。

10:24 人感センサー

至仏山にも設置されていた、入山者、下山者を数えるカウンター

10:34 富士見ベンチ上のベンチ

雷鳥がいそうな雰囲気のベンチがありました。雲の中を歩くため、眺望はありません。

10:35 森林限界越え

森林限界を突破して、視界が開ける標高なのだが、雲の中なので眺望がない。その代わりに陽射しもないので暑さで発汗を抑えられ快適に歩ける。

10:59 視界に燕山荘


見えてきた燕山荘。しめた!燕山荘には陽射しが届いている。あの小屋の右手に目指す燕岳がある。燕山荘より東(登っているこちら側)には曇があっても良いけど西側は晴れていてくれ!そう願って登り続ける。なんとか午前中には登頂を遂げたい。。。

11:14 燕山荘

出た!これぞ北アルプスな圧倒的な大自然
帰ってきたぜ北アルプス、私は帰ってきた。心がふるふる震える。

ここ燕山荘はT字路の登山道になっていて、登って来た背中側の道が合戦尾根、左へ行くと大天井岳〜槍穂、常念へ、右へ行くと目指す燕岳へと繋がっている。


ここから、あの頂を目指して歩きます。
テンション爆上がりなので、休むことも忘れて歩き始めてしまいました。

稜線の右側が雲、左側が晴!
ここから見る風景は右側に雲海があって完成形のような気がしているのは私だけだろうか?

コマクサ

ここに来るとお目にかかれる女王コマクサ。水捌けの良い場所を好むらしく、ここは最適な場所なのかも知れません。

お互いに距離をとって、群生してます

リンドウ

タテヤマリンドウなのかミヤマリンドウなのか区別がつきませんが、リンドウらしきお花

イルカ岩

メガネ岩

燕山荘〜燕岳の稜線

アルプスの絶景を眺めながら標高2,500m以上の山頂付近を歩いているのに、この軟らかい花崗岩砂がまるで砂浜を歩いているかのような踏み心地。上に目をやるとアルプス、下に落とすと砂浜。自分がどこにいるのだかわからなくなる。そんな不思議な、夢心地な稜線歩きだった。

あのエメラルドグリーン色の川はなんだろう?美しすぎる。高瀬川か?温泉のある湯俣川か?

水晶岳鷲羽岳〜対岸の縦走路が一望できる素晴らしい眺望。槍穂は山腹は見えるのに山頂だけが雲に覆われて見えず、残念。

北燕岳への分岐

今日は縦走しません。三大急登を降りなければならないので、脚は温存しておきたいので。

11:57 燕岳山頂 2,763m

前回は登頂できなかった燕岳、ついにその頂を踏む!
なんとか、ギリギリ午前中。笑

12:30 燕山荘


高山植物を撮影しながら、余韻に浸りながら燕山荘まで戻ってきました。燕山荘に着くと西側の稜線も燕岳も雲に隠れていました。まるで、我々が登頂するのを待ってくれていたかのよう。


燕山荘の外のベンチで水分補給と長めの休憩。

燕山荘入口の敷居をまたぐときにはマスク着用が必須です。燕山荘に立ち寄って買ったCCレモンが350円でした。参考価格。

12:55 下山開始

下山するため、燕山荘を離れようとすると、再び燕岳が顔を見せてくれました。

「また、おいで!」と言ってくれているようでした。
なんか、北アルプスの自然の演出が嬉しい。


14:00 合戦小屋

ここまではすんなり降りてきたのだが、水分補給のため、屋根のあるベンチにザックを下すと途端に雨が降りだしてきた。しかも、ザーザー降り。空は明るいのに。。。

雨宿りしていると、後から降りてきたパーティーはカッパを着て先に降りて行きます。我々は小降りになるまでおよそ15分待ってから出立しました。ザックにもレインカバーの装着ok!

合戦小屋から下は樹林帯なので、ある程度の雨は木が守ってくれます。足下の花崗岩もザラザラしていて滑りにくい性質なので下りやすいです。

16:10 中房温泉


雨の中、三大急登を無事に下りてこられました。
降り始めは雷が鳴っていましたが、徐々に雨も弱まり、第二ベンチ辺りからは雨も止んでくれました。
しかし、標高が下がって気温は上昇、カッパの内側はサウナ状態でした。
到着して問答無用にソフトクリームを頬ばる。ここのソフトクリームは大きくて柔らかいので、持った途端にすぐに完食。早く食べすぎて頭が痛くなる始末〜。
甘くて美味しいソフトクリームでした。
37,000歩


入山準備に使わせてもらったベンチで今度は帰宅の準備。
カッパを脱いで、汗を拭いて、着替えて…。
そして、汗を流しに中房温泉へ…と、思っていたのだが、なんと利用時間を過ぎていて利用できず。近くの有明荘に電話してみるも日帰り温泉は3時までのようで、どうやら中房温泉のメインとなるターゲットマーケットは登山者ではなく宿泊者のようです。お風呂に入れないまま、あの10kmある山道のワインディングロードをドライブ。左足がプルプルしてきた。


山道を抜けて穂高温泉郷に入り、穂高駅手前にあった信州安曇野穂高温泉郷「山のたこ平」という日帰り温泉で疲れをとって無事に帰宅できました。
ここの温泉のお湯は少し熱めで私好み。脱衣所の体重計に乗ると体重がさらに1.6kg減少。今年5月の登山開始からの合計では7.8kg減で何年かぶりの50kg台に突入していた。身体も軽くなり、筋力も付いてきたように思う今日この頃。この先、3点支持を必要とするような岩場を登攀するためには特に背中側上半身の筋力アップが必要になってくるのだろうな。


今回は久しぶりにカッパを使ったのですが、とこも壊れてなくて買い替えの必要はないことを確認できました。濡れタオルで拭いて、乾かして、防水スプレーを吹きかけて完了。


雨に濡れた靴もよく洗って乾かす。


総評:やっぱり北アルプスは良い。
今回は北アルプス表銀座縦走路の入口まででしたが、水晶岳とか雲ノ平とかどっぷり縦走して行きたいなぁ。と思わせる登山でした。